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広島県動物愛護センターへ行って ++++++++ がんばる!動物愛護センター

2006/01/19

◆◆はじめに◆◆

去年の9月29日、我が町の管轄である広島県動物愛護センターへ行きました。
その日の慰霊祭の様子は以下の記事に書いてあります。

 ボク達は家族。ヘムちな毎日: 愛犬への祈り

実はこの慰霊祭の後、施設を見学する事ができました。
あれから4ヵ月近くも経ってしまいましたが、やっとその時の事を書く決心がつきました。
私たちの住む町で日常茶飯事に行われている現実です。現場で働く人と動物たちの叫びを聞いてあげてください。

尚、これから書く内容はセンター職員の方を非難するものではないという事と、各センターによって施設の対応や状況などは違う事をお断りしておきます。


***********************************

◆◆隠されてきた現場◆◆

この日の慰霊祭が終わった後、希望する参列者はセンター職員の案内で施設を見学する事ができました。
希望する方が多く、2つのグループに分かれての見学となりました。

写真左の赤い屋根の建物が「動物愛護館」。
約4年前に参加した譲渡会の会場でした。
この愛護館のすぐ横に慰霊碑があり、そこで慰霊祭が行われました。
動物愛護館と動物愛護広場広島県動物愛護センター
写真右の建物に事務室があります。
この奥に窓の少ない高い壁の建物があるのですが、そこが「動物舎」と呼ばれる動物の収容施設です。この動物舎の中にガス室があり、そこで多くの動物の命が奪われています。動物舎に隣接して焼却炉があり、現在は週に2回作動しているそうです。

動物舎に入る手前で案内役のセンターの職員から
「辛い光景に耐え切れず気分の悪くなる方もいらっしゃいます。皆さんは大丈夫ですか?」
と説明がありましたが、引き返す人は誰もいませんでした。
「ここでは収容された犬や猫がガス室で処分されています。」
と動物舎の説明が続きます。
ここで、ガス室での致死方法が「安楽死」と表現されましたが、【ガス(二酸化炭素)を注入して酸素を奪う「窒息死」である】という説明で、私達が想像する様な苦痛を伴わない「安楽死」ではない事が伺えました。

センター職員が説明する背後から、切なく吠える声が聞こえます。
私はこの日、お友達と一緒に見学する事ができて心強かったのですが、この切ない遠吠えの様な鳴き声には、中へ入ることを一瞬ためらいました…。

動物舎の中に案内されました。
そこは天井が高く、想像以上に明るかったため少し気持ちが軽くなったのですが、この日は気候のいい9月の晴れた日だったという事もあり、暗い雰囲気をあまり感じなかったのかもしれません。
中は犬が収容される檻が3区画に分けられており、それぞれが壁ではなくステンレス製の腰板の上に格子の柵で仕切られていて、空間は一体に繋がっています。そのため、犬の鳴き声が反響して、中は悲しい声に包まれていました。

職員が檻の前のシートを開け空っぽの檻の中へ入って行くと、私たちもその後に続きました。
この檻が空っぽなのは収容された犬がいない訳ではなく、ここにいた仔たちがガス室に入った後だったからです。床はキレイに掃除されていましたが、排水溝に大きなゴキブリが一匹死んでいました…。
ここで檻の柵の構造についての説明がありました。
この柵はボタン操作で自動で動き、犬はこの動く柵によってじりじりと奥にあるガス室に追い込まれる、という仕組みになっています。決して設備が整っている訳でもなく、老朽化の目立つ動物舎の中で、この自動で動く柵だけが非常に目立っていました。
この檻の奥に位置するガス室は、思ったよりも小さなボックスでした。

◆◆現場の叫び◆◆

ふと、隣の檻から視線を感じました。
10匹はいたでしょうか…大型犬と中型犬、仔犬から成犬までいました。
しきりに吠えて存在をアピールしている大きな黒い犬。
その後ろについて尻尾を振る中型犬の雑種。
それ以外の仔はぐったりとして、諦めきった表情でうずくまっていました。
ここで職員の方の口調が、初めて厳しくなり徐々に叫び声となりました。

この仔たちは飼主によってここに連れて来られた仔です。
最初から捨てよう、手放そうと思って飼う人は一人もいません。ここに連れて来た飼主も、みんな最初は「かわいがろう」「大切にしよう」と思って飼うのです。
しかし、その結果がこれです。
なぜでしょうか?
連れて来られる理由は、吠える、噛む、引越しをする、(飼主・飼犬が)年老いた、病気になったなどがあります。犬は約15年、場合によっては20年も生きます。その15年後、20年後の自分が犬と暮らせる環境にあるのか、よく考えてから犬を迎えるべきではありませんか?飼った後に気付いても遅いのです。飼う『前』が大切ではないでしょうか。
どうか皆さんも考えてみてください。


厳しい現実はまだ続きます。
3つ目の檻には3~4個のケージが置いてあり、よく見るとその中で猫がぎゅうぎゅう詰めになっていました…。
ほとんど動くことも鳴くこともなく、どんよりとした目をするだけ…。
この檻の横の通路にも猫の入ったケージを見つけた時には、犬よりも猫の方が圧倒的に数が多いと実感しました。猫は犬と違って住民の要望のみでセンターは引取っています。この施設を利用する「人」がこんなにも沢山いるなんて…。

譲渡できそうな子犬を選んで隔離できる部屋、今ではほとんど使う事のない、狂犬病に感染した疑いのある犬を隔離する部屋にも案内されました。
仔犬の譲渡にはセンターも力を入れているとの説明でしたが、施設を見学した限りでは、十分に対応できるほど予算をとってもらえていない印象を受けました。

ガス室の裏側の部屋へ入ります。
そこにはガス室の操作盤があり、ガス室のボックスがむき出しで見えます。このボックスに二酸化炭素を注入し一定時間経つと、そのままボックスは焼却炉の入口へ移動して、床の扉が開くと下の焼却炉に遺体が落下する、という仕組みになっていました。
この焼却炉の扉の前で、センター職員の叫びは続きます。

確かにここで犬や猫は殺されています。でも、ここにいる仔たちを連れて来たり、捕獲してほしいと通報するのは住人のみなさんなんです。
ここに連れて来る飼主に、何とか思い止まってもらおうと説得する事もありますが、ほとんどの人が聞き入れる事はなく、「犬殺し!」という捨て台詞を吐いて去って行きます。今日、参列していた中に若い職員を見たと思いますが、彼らも「犬殺し」という心無い罵声に傷ついています。これからの将来を担う若者に、こんな辛い思いをさせていいのでしょうか?
それでも私達はこの施設の実態を隠すつもりはありません。この現実を見てもらう事で、少しでも処分数が減り世の中が変わるのであれば、いつでも見に来てほしいと思っています。


そして、次の言葉で見学は終了となりました。

ペットを飼う人には2つの責任があります。1つは最後まで愛情をもって飼う【ペットを守る責任】。そしてもう1つは他人に迷惑をかけない【社会的な責任】です。
そして、今日こちらに来た皆さんには【この現状を伝える責任】が生まれました。今日家に帰ったら、ご自分の周りの人にぜひ伝えてください。そして、どうしたら今のこの現状を変える事ができるのか、みなさんと一緒に考えてください。



◆◆厳しい現実◆◆

施設の外に出ると、今見てきたことが嘘の様に穏やかな光景が広がっていました。
広場の小動物小屋にいるヤギやうさぎを見に行ってみると、小屋はきれいに掃除され、大切に育てられている事が伝わって来ました。ここで幼稚園や小学生の児童を対象にした、動物とのふれあい教室も行われるそうです。
うさぎ♪やぎさん♪

下の写真は新しい飼主を待つ仔犬たちです。
ほんの一握りのチャンスを掴んだ彼らも、希望者が現れなければ待っているのは『死』です…なかなか飼主さんが現れなかった様ですが、今も生きているのでしょうか…。
飼主さん募集中

職員の方も一匹でも多く譲渡したいはずですが
「すでに飼っている人には,譲り渡しません。なぜなら,飼いたい気持ちがあれば,今飼っている犬・ねこに十分愛情を注いでほしい」
というのが広島県動物愛護センターの姿勢です。
最後まで責任を持って飼う事ができる人よりも、圧倒的に多い犬や猫の数。救っても救ってもすぐに溢れてしまうほど、次から次へと産まれ捨てられて行く命。根本的な解決には程遠い現状です。
平成14年度の広島県動物愛護センター(広島市、福山市、呉市を除く広島県の全地域)での動物保護等の資料を下記に示します。大半が住人によって連れて来られている事に注目してください。

犬:定点引取(1,984) 持参(1,545)
  センター動物保護(772)
  合計(4,301)
  譲渡(96) 返還(45)
  処分頭数(4,156)

猫:定点引取(4,048) 持参(1,458)
  センター動物保護(146)
  合計(5,652)
  譲渡(19) 返還(6)
  処分頭数(5,627)

※()内の数字は頭数を示します。
定点とは、定期的に行っている巡回車の引取によるもの。
※定点引取と持参は、住人によって連れて来られた数です。
※犬は少しずつ減少傾向にあり、猫は横ばい状態が続いてます。
※資料は三原市/ペットと暮らすまちづくりより引用。



◆◆最後に~動物たちの叫び~◆◆

本来、ペットを飼うこと、ペットを販売・繁殖するということは、その人達の個人的な事情であって、自分達で最後まで飼養するのが大前提のはずです。ところが、飼育放棄や売れ残り、繁殖リタイヤなどの理由で無責任に手放す人達の勝手な行動を、行政が税金を投入して尻拭いしているのが現状ではないでしょうか。
今のままでいいはずがありません。
センターの引取り業務が無責任な人達の行動を助長しているのであれば、法律を変えて行かなくてはいけないでしょう。センター職員は公務員であり、センター業務は法律によって決められているのです。
そして、何よりも私達一人一人の意識が変わる事だと思います。熱心な人だけが一生懸命になるのではなく、みなが関心を持って実行しなければ、世の中が変わることなんて到底無理な話です。
ペットと暮らすという事はどういう事なのか、少なくとも今ペットと暮らしている人は、正しい知識を周りの人に伝え、飼主としての模範を周囲に行動で示す役目があるはずです。そして、ペットを迎える前に最低でも「その動物の事を知る」努力が必要だという事も教える必要があると思います。

今の世の中は、すぐにペットが欲しくなる誘惑に溢れていて、そしてお金を出せば簡単に買う事ができてしまいます。便利になった一方で、じっくりと時間をかける根気と我慢する力を失ったのかもしれません。そんな世の中に振り回されている動物たちに、今こそ目を向けるべきでしょう。
彼らの置かれている状況は、命や物を大切にする心を失った現代社会の『黒い部分』を反映していると私は思います。

最後に、センターで無念の思いで命を奪われた動物たちの叫びを聞いてください。
シルバー・レイさんが作詞作曲された「メモリーズ」という曲です。

Silver.Ray.Shadow:メモリーズ バナーをクリックしてください。


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2006年6月15日追記。
広島県動物愛護センターのHPを見つけました。
まだ最近、OPENしたばかりのHPのようです。

 広島県動物愛護センターのHP

テーマ=犬との生活 - ジャンル=ペット

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